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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



「闇の騎士だ・・クライヴと繋がっている存在で
俺たちが戦う存在じゃない」
「闇の騎士?」


疑うようにサルナスに目を向けるユリエフ
サルナスはしばらく黙り込むが、自ら口をひらいた

「ラルザ、姿を現せろ」

サルナスの足元に伸びていた影は女の姿へ形作られ
赤い長髪をなびかせ、両手両足には軽装備の黒い鎧を身につけ、口元はうす黒いベールで隠されている
そして、両目はサルナスと同様に赤くヒルトとユリエフを敵対する眼差しを向けていた

「サルナス、奴らがあの方の友であると信じれるの?」
「クライヴ様の話されていた内容と、奴らの話に矛盾は感じれない。
だが、まだ近づかせると決めたわけではない」
「・・・。」


サルナスはラルゼへ目を合わすことなく、冷静に話した

「――――さて、天族よ」
「はい」
「名を聞こう」
「・・光を司る者、ユリエフ・フォン・ガルシウスです」

ユリエフはサルナスとアークに警戒しながら名乗る

サルナスとラルザも己の名と闇の騎士であることを伝えるがそれ以上の素性は明かさなかった

「貴様ら二人に問おう。
あの赤い蝶は何者から生み出され、何を話してここへ来た」

「あの蝶はミレイアという女性が作り出し、俺たちにクライヴを助けるよう話していた・・
けど、同時に闇の騎士を倒してほしいと言われた」
「?!」

ヒルトは何一つ隠さず、ミレイアとの状況の話をした
その内容にサルナスとラルザは目を見合わせながら
驚きを隠せずにいた

「・・それで?
貴様らは闇の騎士である我々と戦うつもりでここへ来たということか」

「そんなわけないだろ。
俺たちはミレイアさんの話をすべて信じてるわけじゃない
赤い蝶が導く先に、必ずクライヴがいるとも思っていなかった。
だけど、クライヴの魔力が強くなっていくのを
少しだけど感じたんだ・・」

「―――――・・。」

「この先で、クライヴは何かしてるんだろ?
ということは、あの傷を誰かが治してくれたってことだよな」

ヒルトの核心をつく推理に、サルナスは何も答えようとしなかった

「・・クライヴを助けてくれて、ありがとう」

ヒルトは頭をさげ、サルナスとラルザにお辞儀をした

予想もしないヒルトの行動に、ユリエフもついていけず
サルナス、ラルザも驚嘆した

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