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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士


「勿論よ
そのためにわざわざ魔力を流して貴方をここに呼んだのだから」

「・・ありがとう
じゃあさっそくだけど」
「その前に、条件があるの」
「?」

ヒルトの声を遮るように、強く話すミレイア

「クライヴを狙っている者達を倒してほしいの」
「クライヴを狙ってる・・?!」
それは、どんな何者なのですか?」

「闇の騎士と呼ばれた招かざる客なの・・
彼等はクライヴに周辺の鬼の力を吸収させ、闇の力を増幅させてるわ・・
彼等を止めないと、この監獄はバランスを崩してクライヴを救う前に崩壊してしまう!」
「?!」

「それに・・クライヴはすでに闇の騎士と会って
鬼の魂を吸い続けてるの!
私はここから移動できないから・・助けに行けないけど
貴方達ならクライヴを闇の騎士から引き離して、私の元へ連れてくることができると思う」

ミレイアの話は突拍子な内容で
信じがたい内容であったが、それでも今のヒルト達は言う通りにするしかなかった
そうすることによってクライヴと合流することができるからだった

「・・ミレイアさん、クライヴの居場所、教えてくれるか?」

ヒルトの要望に応えるように、ミレイアは手の平から赤い蝶を作り出し、北の方角へ飛ばした

蝶はゆっくりと飛びながら湖を抜け、森の更に先へ進んていいく

「あの蝶がクライヴの魔力に反応して導いてくれるわ」
「・・ありがとう
それと、ミレイアさん一つだけいいかな」
「?」

「クライヴを助けたいっていうのは、ミレイアさん自身の意志だよな?」

ヒルトの問いに、ミレイアは即答することなく
すこし黙り、沈黙が続いた

「・・・どうして、そう思うの?」

口にしたのは返答ではなく、質問だった

「いや、少し気になっただけだ
なんとなく、聞いておきたかっただけだから」
「・・・・」

「話せないなら、大丈夫だ
・・ユリエフ、行こうぜ」
「ちょっ、ヒルト君!」

ユリエフの手をにぎり、ヒルトは力強く引っ張りながら蝶の後を追い、ミレイアがいた湖から離れた


その様子を黙ってみているミレイア

「・・・あのヒルトという存在、おもったより危険ね」

一人つぶやく空間には静寂が続いた

だが、すぐに足音が森から近づき、湖の水辺で立ち止まった

「――――これはおもしろくなってきたじゃん」
「・・・」

水辺で立ち止まている少年は楽し気に話しかけた



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