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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士


「ようこそ、ヒルト君、ユリエフさん」

「?!」

突如ヒルトとユリエフの名を呼びながら現れた女性は
白いワンピースを着衣し
白く、薄い金髪を左に流した髪をなびかせながら
湖の中心の水面に立っていた

ヒルトは引き寄せられた魔力の正体が女性のものであると気付いていたが
それでも名もしらない相手に突然呼ばれ、警戒していた

「わるいけど、どうして俺たちの名前を?」

「あ・・ごめんなさい
ずっとクライヴを通して貴方達を観ていたから・・つい勝手に呼んでしまたっわ」
「?!」
「クライヴ君を知っているのですか?」

女性はユリエフの問いに笑顔で頷き、話し続けた

「私の名前はミレイア
この監獄に集まる魂を運ぶために存在している者。
クライヴとは、昔にいろいろあってね・・
暗黒戦争以来は会ってないけど、私はずっとクライヴとつながっていたの。」

「・・・」

ミレイアに話に、ヒルトとユリエフをお互い目を見合わせながら
何から聞き出せばいいか考えた

「その・・クライヴ君とつながっているとは
どういう意味なのでしょうか」

「彼の闇の力や負の感情に私の力が反応するの。
それはこの世界の仕組みではなく、私の魔力とクライヴの魔力がほぼ似ているからなんだけどね」

魔力が似ている
そうなるのは決まって血縁者と限られている

つまり、ミレイアはクライヴの血縁者であると
遠まわしだがヒルトとユリエフに説明したのだった

天族のキャリーからクライヴの父親が闇の神であることを知らされていた現状でたどり着く答えは一つ

ミレイアの正体は闇の神に作り出された娘であるということ――――

「ミレイアさん、あなたはクライヴを通して俺たちを観ていたって先に話したけど
それはつまり、俺たちの正体も知っているということだよな?」
「ええ、あえて口にはしないけどね
ここで貴方たちの名前を口にすると、鬼たちが黙ってないでしょうし、そのネックレスも潰されてしまうと思うわ」

全てを見透かした発言
インドリームが監獄では敵であり、それを隠してクライヴを救いにきたことを知っているミレイア
そして、全てを知られているからこそ、ヒルトは警戒することをやめ、素直に話すことを決めた

「俺たちの正体を言わないってことは、クライヴをここから助け出すのに力になってくれる、と認識してもいいのかな」



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