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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士


「鬼・・?」

「はい、生者を憎み、闇へ堕とそうと目論む者たちです
鬼神が送り込む鬼に見つかれば、戦い、殺すか逃げるしかありません」

「・・・」

「お恥ずかしながら、我々の力でも相手によっては
戦うことを避けなければならない存在がいます
それほど危険な奴らなのです・・
クライヴ様、今の貴方様は赤い蝶が見えるほど
闇の影響を受けられています」
「!
この蝶が・・見えるのか?」

「もちろんです。
その赤い蝶は憎しみを糧にいきる闇の魔物・・
闇族が負の感情に影響され、闇に飲まれかける際に発生します」
「・・・・。
だが、あいつらには見えていなかった」

「あいつら?」

クライヴの話にアークとサルナスが顔をあわせるが
心あたりがなく、戸惑う

「失礼ですが、あいつら、とは?」

「俺を救った友だ
現実世界でいろいろあってな・・
今は共に旅をしていた〝能力者”の集まりだ」


クライヴは、あえてヒルト達のことをインドリームと呼ばなかった
それはこの闇側の世界で呼べば、いい顔をしないからだと感じたからだ

闇の騎士はかつての闇族の王子として生きていた過去の
クライヴを崇高し、忠義を示してきた

だが、今のクライヴは昔とは違う
口では忠義を尽くす、と言いながら、状況が変われば闇の騎士達が裏切る可能性もある
ありとあらゆる事態を想定し、クライヴは全て真実を語ることを避けた

だが、現実世界で旅をしている中、シャルゼの封印を解くために供物として利用されたこと
そこでヒルト達が助けようとしたが、力が及ばず、自分だけ監獄に落とされたこと―――――

あの日に起ったことはありのまま話た


それを聞いていたラルザは不安気な表情になるが
アークとサルナスは変わらず、冷静に受け止めた

「・・かしこまりました
では、我々はクライヴ様を現実世界へお戻しするため、全力で取り掛かりましょう」

「ええ、サルナスに賛成ですね
あの鬼どもが黙ってはいませんでしょうが・・まぁいいでしょう
私たち闇の騎士は、クライヴ様をお守りすることと
最善の結果へたどり着くよう、全てを捧げる存在なのですから。」

「サルナス・・アーク・・
だが、どうするつもりだ
この世界からそう簡単に抜け出すことなどできないはずだが?」

クライヴの問いに、アークはニヤリと笑い、余裕の笑みで答えた

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