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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士


「闇の騎士・・?」

「はい。
我が名はサルナス、闇の騎士団長として貴方様に使える者です」
「同じく、魔術師のアークです
闇の騎士の一員として、古来から貴方様に仕えてきた者です」
「同じく、暗殺者のラルザです
闇の騎士として、影から貴方様に仕えていた者です」

「ーーーー」


クライヴは膝まずき、頭だけ上げて話す騎士たちに
何から話せばいいかわからず
しばらく沈黙が続いた

「・・お前達に聞きたい
ここはどこだ?
俺はかなりの深傷を負っていたはずだが、どうやって傷を治した?」

シャルゼにつけられた傷口に手を当てながら
クライヴは心配混じりの表情ではなした

それはクライヴの自然治癒力をもってしても
塞ぎきれない傷を負っていたからだ
それが今となっては完全に治癒している
そうなれば、第三者が治癒力を高めるために
クライヴにあるものを飲ませたことしか考えられなかった


アークとサルナスは目を合わせ、答えたのはアークだった

この世界が監獄という異世界であること
創り出した者と、その仕組み
今は誰が管轄し、何故闇の騎士が生きたままここにいるのか

そして、近くの森で傷だらけのクライヴが意識を無くし
倒れているところを、アークが見つけ、治療したと話した

「その治療の方法を、具体的に話せ」

「・・あの傷を治すためには、同族の血が必要でした
なので、我々3人の血を飲んでもらいました」

ーーーやはりそうか。
そう、心の中で呟くクライヴ
薄々気づいてはいたが、それでもクライヴにとって
生き血を飲んだことが不愉快に感じた
何故不愉快に感じるのかはわからないが
心の中でイラつきを感じていた

「意識がなかった俺に・・無理矢理飲ませたのか」

「お言葉ですが、必要と私が判断し、行った結果です」

失望したように右手を額にあて、顔を隠すように俯いて話すクライヴに
サルナスは一切の躊躇なく答えた

「我々の存在意義は、貴方様の命を守ることであり、それは古来から貴方様へむける忠義。
その段階でクライヴ様の意向に沿わない内容で
処罰が発生するとなれば、謹んでお受けいたします」
「・・・」
「罰をお求めになられるのであれば、血を飲ませるよう指示した私から」
「必要ない」
「!」
「罰なんて必要ない
お前達がしたことは、忠誠の証。
それに、血を飲んでいなければ、俺は死んでいただろう」
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