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IN DREAM2

第7章 闇の神


「?!」

ヒルトは首元のマントを背後からつかまれ
そのまま勢いよく後ろへ突き飛ばされた

自分が立っていた場所には
上から大量の武器が振り下ろされていく
そこへクライヴが入れ替わるように自ら走り出し
両手を広げて庇うような体勢で
生身で盾になろうとした


ヒルトが目でとらえれたのは
その光景が信じきれず
夢をみているように、ゆっくり動いているように映った

だが、それもつかの間ーーーー

次の瞬間、血しぶきをあげながら
肉が切り裂かれ、貫かれる音がヒルトの脳の奥まで響き渡った

飛び散る血は黒く汚れた人離れした色をしており
それはヒルトの頬にも飛び散り、付着する

一切声を上げることなく
その場に仰向けになって倒れるクライヴ
その体からはシャルゼの武器が突き出ており
あまりの激痛に全身が痙攣しだす

「ク・・クライヴーーーーーー!!!」



ヒルトの叫び声に反応し、アルトリアと対峙していたユリエフの注意はヒルトの方へむいた
「ヒルト君!
クライヴ君!」

魔導弓を構えながらユリエフはヒルトの方へ目線をそらした
目前にいるアルトリアは銀とアクアマリンの宝石が埋められた剣を構えながら
ユリエフと同じ方へ目線をむける

「あ〜あ、あの子も馬鹿な事するわね
闇堕ち風情が仲良しごっこして、生身で彼の方の攻撃を防ごうだなんて。」
「!」

黒い血を吹き出しながら、虫の息のクライヴ
その傍にヒルトが必死に傷口を抑えながら止血し、クライヴに何か言っている

アルトリアに背中をむけ、隙を疲れて攻撃を受けながらでも
ヒルトの応戦にいくか
それとも、今目の前のアルトリアき聞き出す必要のある事が山程ある
どちらを優先するか、必死に考えるユリエフ

「・・アルトリア士官、答えてください
何故、天界から闇の神の魂を封印から解き
クライヴを供物として利用し、完全に復活を果たしたのです!」

「あーら以外ね
仲間を見捨てて私とお喋りする事を選ぶなんて」
「見捨てたわけではありません!
彼の傷は、光の力では防げない・・そして私は貴方を問いただす立場にあります。」

決意に満ちた表情で話すユリエフ
だがその手は震えており
今にもヒルトとクライヴの元へ駆け寄りたい気持ちが溢れている

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