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IN DREAM2

第7章 闇の神


冷たい空気と闇の瘴気が漂う空間は薄暗く
青い炎が灯された松明が壁にかけられ
直進にのびた道は大きな広間のようだった
中心には魔法陣が描かれており
その魔法陣の延長戦に黄金色に輝く球体
その球体は、鎖で縛られ、宙づりになっていた

魔法陣の周りには魔女や法服を着た少年、金髪の青年の男
そして、黄金の髪に赤い瞳をした女性の堕天使が立っていた

「ねぇねぇアラモード君
遺跡の天族を殺してきたんでしょう?
どんなかんじだったの?」
楽しそうに話す魔女は隣に立っていた法服の少年に声をかける

肌褐色に緑色の瞳
ダークブラウンのパーマがかかった短髪
肩から覆うように着ている法服は
どこかの民族の法服と思われるような
多くの刺繍をしていた

アラモードと己の名を呼ばれたことで
魔女の話に答える
「楽しかったよー、ルキュリアちゃん
あいつら、天族特有の鎧を着ているから
僕の針術が効かないと思って余裕だったんだけど
あの針で同族が殺されていく瞬間を目にした途端
あのキャリーとかいう天使に報告しようと逃げたから、背中から針を刺して、見せしめに遺跡の真上から突き落としてやったんだよぉ」
「いいなー!
あたしも参加したかったなー!」
「君は天族を爆発させるっていう醍醐味を味わったじゃないかー
次は僕の番なんだよ」
「なんのぉー!
生意気だぞぉこのこのっ」
「や、やめておくれよ」
じゃれ合う魔女ルキュリアと、呪術師アラモード
その様子をみていた金髪の青年は呆れたため息をし
堕天使に声をかける
「これから大切な儀式が始まるというのに
少しは気を引き締めてほしいものですね」

「別にいいんじゃない、トレイタス
あの二人はしっかり働いてくれてるわ
それだけでもちゃんと気を引き締めてくれてるのよ」
「やれやれ、アルトリアさんがそう言うなら、私は何も言えませんね
ところで、ヴァンは時間通りに来られるのでしょうか
供物が無ければ何も始まりませんが。」
「ふふ、トレイタスは心配性ね
大丈夫よ、彼ならもう来るわ
火族であった彼は時間を守るわ」

アルトリアが話していたその瞬間
時空が歪み、亀裂が生じた
そこから姿を現したのは、両足に鋼の機械をつけた義足義手
髭を少し生やし、葉巻をくわえ、紫色の瞳に、刈り込みをいれた髪に上部はオールバックでかかっている男だった

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