• テキストサイズ

IN DREAM2

第6章 天族


ユリエフは故郷が襲われたことで多くの心配をするが、キャリーは「調査中ですわ」としか答えず、詳細は語らなかった


「・・・キャリーさん
なぜ、クライヴは闇の神の血縁だと言えるんですか
いや、なぜ知っていて、なぜこれを俺たちに教えてくれなかった?!」

ヒルトはかつてないほど、威圧的にキャリーを睨みながら問いただした

「ヒルト・クローズ
それにはお答えいたしますわ
なぜ、言えるか・・それは暗黒戦争時、闇の神が息子を何かしらの方法で化け物に変え、世界を闇に染め、潰しまわったのです。
我々天族はその化け物を秘術を屈指し、天界で拘束していたのですから。」

「なっ・・・」
「次に、なぜインドリームに教えたなかったか、ですわね?
それは簡単なこと。
この時まで知る必要のない情報だと、判断していたからですわ」

「そんなの、アンタ達天族が勝手に決めることかしら?
クライヴに伝えるべきだったと、あたしは思うわ」
「アラン・フォースタス
水族である貴方は、他人に虫けらのように扱われていると思うと、過敏に反応するクセがありますわね
勘違いしないでほしいのですわ。
天族は彼を虫けらだから、伝えなかったのではありませんのよ」
「だったらどうして!」

「もうやめてください。」


キャリーとアランの言い合いに
ユリエフは割り込むように声を発した


「この話は、後日でよいでしょう
キャリーさん、私たちはこの遺跡で一体何をする必要があるのですか
闇の神の魂が持ち去られたのであれば、復活を阻止させることが第一優先だと思いますが?」

「おっしゃる通りですわ、ユリエフ様
だからこそ、この遺跡の最深部へ行き、闇の神の肉体を
インドリームの力で絶対に解けないよう
封印を強めてほしいのですわ。
あの肉体は特殊で、消滅させることができませんので。」

「封印ですか・・
全力で応えさせてみせます。」

静かに答えるユリエフ
その彼女にお辞儀をするキャリー
これが天族の立ち振る舞いか
ユリエフとキャリー以外の全員が、心の中でつぶやいた
次元が違いすぎると―――――

「もうすぐ最深部へ着きます
地上は結界と天族達に守らせていますので、問題は」


ドシャッ

「?!」
突然、真っ赤な血に染まった天族の死体が
キャリーの目の前に堕ちてきた
「な?!」
先まで天空を警備していたフルプレートの天族だった


/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp