• テキストサイズ

IN DREAM2

第6章 天族


「ヒルト・クローズ
それは遺跡へ入りながら話しますわ」

キャリーが右手を右方へ滑らせるように動かすと
結界の壁は解かれ、遺跡の中へ進んでいった
「・・・・」
それに続き、インドリームは結界をくぐり、遺跡の中へ入ろうと足を進めた


遺跡の周辺には白い翼を二本、背中や腰から生やし
銀色のフルプレートの天族の兵士が
空や地上近くをゆっくり飛び回り
メイスや槍、剣を片手に厳重に警戒していた

不思議そうに見渡すイリヤとアラン
ライセイ、ジェイク
だが、天族はインドリームのことにまったく見向きもせず
一言も発することなかった

キャリーは遺跡の入口で立ち止まるが
インドリームには聞き取れない言語でつぶやき
巨大な扉は自動で開いた



ガコン

そんな床が崩れるような不安定な音が空間に響き渡る

床はゆっくり動き、立っていた者たちの足場は下に降りていく

「すごい仕掛けね」
「ほんとうだよ、土族にはない技術で巧妙に作られてる」

アランとイリヤは宙にういた地面が
真っ暗な下へ降りていく様子を、覗き込んで見ながら話していた

その後ろでキャリーは険悪な表情になりながら
口を開き話した

「ヒルト・クローズ
まず、あなたに聞きましょうかしら
なぜ、あの闇堕ちクライヴ・ベネディクトはここにいないおでしょうかしら?」

なぜ、キャリーがクライヴのことを気にかけるのか
ヒルトには心当たりがなかったが、ありのままを話した
その様子を聞いていたキャリー

「―――――気が付けば、調子を悪くしていた・・なるほど、その原因にあなた方は少しも心当たりがないというのですね」

「キャリーさん、クライヴに何かあったのか、知っているのか?」
「ええ、彼の正体を知っているからこそ、彼が今回の事件で真っ先に影響を受けるのは分かっていましたわ」
「クライヴの正体?!
それに事件とは?」

キャリーの口から語られる話は、その場にいた全員が硬直するほど、信じがたい話だった

まず、天族で祝杯を行っていた最中、何者かによって闇の神の魂を封印していた教会を襲撃され
逃亡時に大規模な爆発を起こされ、多くの天族が犠牲になり、建物も焼け落ちたこと

そして、闇の神の魂は地上へ持ち去られたことで
その血縁のクライヴは闇の瘴気を感じ取ってしまい、不調を起こすこと――――。

/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp