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IN DREAM2

第6章 天族


「いや、インドリームは6人で全員だ
それは、昔から決まっていることだから、他に仲間がいるとは思えない
俺はこの石に導かれるまま、進んでいいのか不安なんだ
何か・・嫌な予感がするというか」

「嫌な予感、ですか?」
「あ、キャリーさんからもらったからとかじゃないくて
俺の直感だけどな」

ユリエフの心配そうな反応に、必死で誤魔化すヒルト
だが、ユリエフはヒルトに同意した
自分もそう感じる、と。
予想外の反応に、ヒルトは言葉を失った

「ユリエフ、どうかしたのか?」
「いえ、根拠なんてないですし、その石に不安を感じているというのではないんです
ただ・・何か全体的に嫌な予感がするだけです」
「・・・」

「それでも、石がさす方向へ目指してみたらどうなんだ?」

「ライセイ」

ヒルト、ユリエフの後ろから勇気づけるように声をかけるライセイ

「その石のおかげで俺やイリヤ、アランやジェイクと出会えた
新しい仲間はもう増えなくても、その石が導く場所にインドリームは必要
そういうことだろ?」
「俺もライセイに賛成だな
一度調べてみるのもいいと思う」
「あたしもね」
「イリヤもー!」

ライセイに続き、ジェイク、アラン、イリヤの意見に
ヒルトとユリエフは頷き、石が指す方へ進もうとした
だが、なにも話さないクライヴにヒルトは声をかける

「クライヴ、どうだと思う?」

少し距離をおいた場所で下を向きながらゆっくり歩いているクライヴ
その足取りは遅く、ふらついていた

「クライヴ?」
「クライヴ君、体調でも悪いのでしょうか
ジェイクさん、昨晩から彼はあの状態でしたか?」

「いや、いたって普通だったぞ」

インドリーム達はクライヴの反応を待つが、それでもゆっくり歩きながらこちらにむかってくるクライヴに
ヒルトは率先して近づき
クライヴの前で立ち止まった

「クライヴ」
「!」

突然ヒルトが目の前に近づき、心配そうに顔を覗き込む姿勢に
クライヴは少し焦りながらやっと口を開いた

「ど・・うした?」
「それはこっちのセリフだ
さっき呼んだのに反応しない上に、ふらついて歩いて・・・
それにお前・・汗かいてるのか?!」

ヒルトはクライヴの顔から汗が流れていることに驚いた
それは今日の気温が汗をかくような温度ではなく
疲れさせるような道も歩いていない
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