• テキストサイズ

IN DREAM2

第6章 天族


「ま、まさか
本当に殺したのか・・
教会の警備をしていた天軍が見当たらないと
思ったいたが、君が片付けていたとは・・アルトリア士官」

白い長髪に銀色の亜麻布で作られた法衣服で
宝石を身に付けた男は、息を切らしながら
震えた声で目の前の女性の名を呼び、話した

「あら、副士官
貴方が言ってたことじゃない
こんな偽善者の集まりは間違っている、世界の理から外れて偽りの世界をみている、真実を見せ、偽善者には裁きを行わなくてはいけない、とね?」
「だからと言って、ここまで君がするとは・・
いや、君の手を汚すつもりじゃなかったんだ」

挙動不審に目が泳ぐ男に、アルトリアは囁くように静かに答えた

「貴方がしないから、私がしたのよ
けど、結果的に貴方が全てしたことになるんだけどね」
「それはどういうーーー」

「アルトリアさん
遺跡へのゲートが繋がりましたよ」


男の問いは最後まで話されることなく
アルトリアの背後から黒い雷と闇の世界が広がる
そして空間が紙切れのように切り裂かれ、天族ではない男が姿を現した
金髪にはウェーブか少しかかっており、肩につくほどのショートヘアー
右目には紫の龍の刺青を入れ、赤と黒のオッドアイ
古風的な鎧を身に付けた長身の男を見た天族の副士官は
目を見開いた

瞬き一つせず、己の目を疑ったような表情をしている

「その種族が・・・い、生きているはずはない
ここにいることもないはずだ!
一体どうやってあの結界から抜け出したのだ⁈
千年の縛りはどうなった⁈」

副士官は指を指しながら怯えた表情で言い放つその話に
アルトリアと男は笑いながら答えた

「おやおや、そんなに驚くことでしょうか
あなた方が我々の族に施した呪いも、結界も
転生した私には無効なだけですよ」
「副士官、あの結界も、呪いも、効かない種族がいるでしょう?
世界に、たった一つだけねーーー。」

アルトリアの答えに等しい話に
副士官は理解したのだろう
だが信じられない、ありえない、そんな事が起きているなら奇跡だ
そう呟きながら後退りしていく

「さてと、トレイタス
遺跡へのゲートは繋いでるようだけど
供物はちゃんと動いてるかしら?」
「ええ、石に導かれ、ノコノコと付いてきていますよ」
「後処理は彼女に伝えてるわね?」
「勿論です
もうすぐで到着するでしょう」
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp