第4章 ⇒OURNAME(前)【明智光秀】【R18】
「寂しい……か。」
「す、すみませんっ。きかなかったことにしてくださいっ。
あ!そういえば今朝撮っていただいた写真なんですが、5月くらいにできるみたいなので、夏休みの帰省のときにまた届けに行きましょうね。」
「ほう。それでは、夏休みの帰省のさいの報告を、もうひとつ付け足してもらおうか。
梨沙、これからの人生、“明智”として生きていく気はないか?」
それを聞いた梨沙は目をぱちくりさせて先ほどよりもさらに赤面する。
「え?……」
「今ので聞こえただろう。それともこう言わなければわからないか。
俺の嫁においで。そうすれば、毎日いっぱいいじめて、そのあと同じだけ愛してやろう。」
「……はい。私、光秀さんのお嫁さんになりたいです……」
そう答える梨沙は目には涙を浮かべながら満面の笑みを向けていた。
そんな梨沙にそっとキスをしたあと耳元で少し艶っぽく続ける。
「それと……2年前この場所で俺はこうも言ったはずだ」
「ん?……」
「“この先は、お前が大学を卒業するまで“お預け”だ”……と」
内容の意味を理解した梨沙は恥ずかしくなったのか遠慮がちに目を逸らす。
「お前の身体も俺のモノにしたい。ずっとお前が欲しかった……
だが、ここまで我慢して無理やりするのも興が醒めるから無理しろとは言わない。」
遠慮がちに目を逸らされたから、無理強いはしないことにしたが、この言葉の直後、梨沙の腕が自分の背中に回る感覚がした。
「私も……ずっと光秀さんが欲しかったです……。
早く、光秀さんにもどきっとしてもらえるような大人の女性になりたいなって……ずっと思ってました。」