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【イケメン戦国】 EXTRA BOX

第1章 YOURNAME【明智光秀】 【R18】


政秀さんのお言葉に甘えて先にシャワーを浴びたものの、政秀さんはまだダイニングテーブルでお仕事中だった。

間取りは1LDK。ダイニングにはテーブルとイス2脚、テレビ、そして大量の資料や本。もう一つの部屋にはセミダブルサイズのベッド。
資料や本を撤去してしまえばミニマリストともいえそうなシンプルな部屋だからこそ、仕事に集中している政秀さんが際立って見えた。

基本はPCを見ているが、その横には地図・辞書・法律関連の契約書など多種多様な資料が置かれていて、たまにそれに目を配らせながらサクサクと仕事を片付けていく。


『好きなことをしていろ』とはいわれたものの、さすがにこんなに集中している人の向かいで遊ぶなんてできない……
そう思った私はバッグから教科書と辞書を取り出して、大学から出されていた語学の課題に取り掛かった。


実は私の本業は大学生で、デンマーク語を専攻している。将来の夢は通訳か翻訳者だ。


私の実家は東北の田舎で、母が女手一つで私と弟を育ててくれている。
今日本では“女性の活躍”がよく取りざたされているが、はっきりいって今の日本の社会じゃ、女性が活躍するなんて無理だと思う。
まだ大学生だから私も世の中を知らない。甘い部分しかないと思う。
だが実際、母が毎日パートを掛け持ちして必死に働いてやっと生活できる、ということは、難しいんだと思う。

だから、女性が最も活躍しているといわれている北欧の考え方をどんどん普及させて行くべきだと思った。
でも、日本は英語ばかりに力を入れていて北欧との距離がある。だから、言語から学んでいこうと思った。
すごく遠回りではあるし、正しいという自信もないけど、私が通訳か翻訳者を目指している理由はこれだ。
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