第3章 PRISONER 【上杉謙信】 【R20】
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そのあとも、梨沙をまた複数回絶頂に導いてから湯船につかり、梨沙が逆上せかけたタイミングを見計らって優香の自室まで運ぶ。
さきほど浴室に連れて行ったときもそうだが、抵抗されるのは面倒だからな……。
梨沙を運んでいる途中で、上杉家に長らく仕えている使用人とすれ違ったが、やはりよく教育されているようだ。
“門外不出”の最低ラインを守っているのはもちろんのこと、表情一つ変えずに「謙信様、梨沙様おやすみなさいませ」と返してきた。
3階建ての屋敷の最上階の角部屋。そこが梨沙の部屋だ。
ウォークインクローゼットを備えた約20畳の室内には、世界各国から取り寄せた梨沙好みのインテリアやブランドもののアパレル・さらには最新の美容機器を手を尽くしてそろえているつもりだ。
「こんなにしてくれなくていいのに……」といつも梨沙は言うが、それでは俺が納得しない。
梨沙のような極上の女に、そのあたりで売っているような市販品など、そぐわないからな……。
万一ことに及んでいるときに使用人が入ってきても梨沙の姿を晒さなくてもよいように取り寄せた、天蓋付きのキングサイズのベッドに梨沙を寝かせて、申し訳程度に着せていたバスローブを再び脱がせると、自分も羽織っていたそれを脱いで覆いかぶさる。
耳から首筋に舌を這わせて、さきほど言った通り、あえて“見えるところ”に痕を残しながら、薄くなった古い痕にも上書きするようにまた痕をつけていった。