第3章 PRISONER 【上杉謙信】 【R20】
混合目線 × R20
性描写もあるし、近親相姦(かろうじて血は繋げてない)だし、謙信様も梨沙様もだいぶ愛が歪んでいるのでR20にしました。
また、途中部分で謙信様が“六本木”をバカにしている描写がありますが、筆者はアンチ六本木ではありません。
好きかといわれたらアレですが、作品の描写のひとつとして受け取っていただけたらと思います。
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「まだ……帰ってこないのか」
19:00 港区白金
リビングのソファの背もたれにもたれながら、彼女のGPSを自分のスマホでチェックしたあと、体力自慢のSPを10名ほど集めて“いつも通り”の指示をする。
「用件はわかっているな……この場所にいる 梨沙 を1時間以内にここに連れ戻してこい。」
「本日 梨沙 様は、サークルのイベントで21時まで帰らないと伺っておりますが……謙信様に連絡はなかったのでしょうか?」
ああ……もちろん聞いているとも。“ダンスサークルのイベントで六本木のクラブのステージで踊るのだ”ということくらい。
あの愛らしい顔で「お兄様、今日は帰りが遅くなっちゃうの。ごめんなさい。」と言っていたこともはっきり覚えている。
しかし、受け入れるわけにはいかないな……。
サークルということは、そこには“男”がいるのだろう?
そもそも、あの成金や芸能人風情ばかりの集まる六本木でのイベントなど、許せるわけがない。
しかも、 梨沙 がそこで踊るということは……必要以上に 梨沙 を人目にさらすことになるのだろう……
想像するだけで虫唾が走る。
≪一刻も早く家に帰さなければいけない。≫
「……そもそも 梨沙 には“約束を守る”という条件付きでサークル活動を許可しているはずだ……条件が守られないのであれば強制的に守らせるまでだ。不満か?」
「は、はい……。謙信様の指示なら……かしこまりました。」
いそいそと出ていくSPの後姿が消えるのを確認したあと、ふうと小さくため息をついた。