The night dream of fairy【気象系BL
第7章 和也の以心伝心
潤「カズ…
いいか⁇あの日
両親が死んだ日
智の力で何百という妖精が
命を落とした事は 変えられない事実なんだ。」
和「でも智は…
自分の力が危険だとわかってて使ったわけじゃない!!
まだ、赤ちゃんだったから仕方がなかったんだ!!」
潤「確か…不可抗力だった。
でも、その事実を知ってしまった智の苦しみがお前にわかるか?
自分が、悪魔の子だと思いながら
苦しみ、涙を流し生きていく姿を
お前はすべてを理解した上で
支え 救う事ができるか⁇」
和「………」
潤「智は自分の罪を認め、闇に生きる事を選んだんだ…」
和「…そんなこと…私は認めない!!
認められるわけがない!!」
潤は寂しそうな顔をし
和也の手を取り優しく握り締めた。
そして、その手の甲に唇を押し当てる。
潤「カズ…お前達の手は綺麗すぎるんだよ…」
潤は和也の手を離し
今度は自分の両手を見つめた。
潤「俺達の仲間は、生きていく為には仕方がなく この手を悪に染めてきた。
闇の妖精だと自らを認めるしかなかった。
この闇の世界で生きていく事を認めせざるを得なかった。
智も同じだ!
自分の手が悪に染まったと認め
俺達の組織の中で生きる事を決めたんだ!!」
和「そんなぁ…だったら私だって…」
潤「カズ!!お前は無理だ!!」
和「えっ?」
潤「お前や翔は光の中で生きてきた妖精だ!!
俺達はとは違いすぎる…」
和「……そんな事ない!!光も闇もないよ…」
潤「カズ…お前達光の妖精は、自分の力を使って 人間に悲しい涙を流させた事はないだろう!!」
和「……それは…」
潤「俺達みたいに、闇の力を持って産まれてきた妖精は 使い方を間違えれば 簡単に人を不幸にしてしまう
恐ろしい力の持ち主なんだ。
だから、お前達みたいに 光の世界でしか生きられない妖精とは、一緒の場所にはいられない。
一度でも 闇に落ちてしまった妖精には、お前達の光は眩しすぎるんだ…」
和「……」
潤「たとえ、あの泣き声は意図的にじゃないとしても
智の罪は一生消えない…。」