The night dream of fairy【気象系BL
第7章 和也の以心伝心
心がだんだん暖かくなり…
大きな木の下で、ずぶ濡れになり
全身 泥塗れになって泣いている智の姿が見えた。
智「……かじゅ…逢いたいよ。
寂しいよ… 怖いよ…助けて…かじゅ…」
和也「…智!!」
智「もう…我がまま言わないから…
かじゅに…ごめんなさい言うから…
かじゅに…逢いたいよ」
智は涙をいっぱい流しながら…
膝を抱えていた。
和「智…!!
いた!翔兄!!智は森の奥深くにある大樹の下だ!!
急いで行こう!」
私達は急いで行った。
そこは私達の家から頑張って飛んでも1時間以上かかる
森の奥深い場所だった。
智は歩いてそこまでいったのか⁇
と思うと又胸が締め付けらるような思いがした。
智…お願いだから無事でいて…。
私達が木の下まで行くと
智は木の下で丸くなって
震えていた。
和「智?」
智は私を見ると抱きついてきて大泣きをした。
泣いて、
泣いて…
泣き続けて…そのまま寝てしまった。
雨はいつの間にか止んで
大きな虹が出ていた。
智の小さな羽根は
雨と汚れで、ぐちゃぐちゃになっていた…
和「智…ごめんね。痛かったよね…本当にごめんね」
眠っている智を抱きしめていたら、
私の目にも涙が溢れてきた。
大泣きをしちゃった。
そんな私達を翔兄は優しく頭を撫でてくれた。
翔「和也…智を頼んだよ!
智はお前だけが頼りなんだよ!
智の守ってやれるのはお前だけなんだから…」
翔兄は優しく微笑んでいた。