The night dream of fairy【気象系BL
第7章 和也の以心伝心
智「…かじゅ…ごめんね。
おいらの羽根ちっちゃいから、上手に飛べなくて…
羽根を切られちゃったからかなぁ…」
和「羽根切られちゃったの⁇
見せて…
大丈夫!!羽根は切れてないよ!!
綺麗で僕は大好きだよ!」
智は少し悲しそうな顔をしていたのかも
智「………かじゅ、ありがとう」
智は知っていたのかなぁ…
自分の羽根の事…
智「かじゅ…いつもありがと…。
おいら…世界で、一番かじゅがしゅきだよ」
智の笑顔が頭をよぎった。
和「智!!」
私は外へ飛び出した!
妖精界の川は少しの雨でも増水する…。
橋まで来ると、翔兄の言う通り増水していた。
危なくて、とても渡れる状態じゃなかった…。
翔兄は私の姿を見つけると
すぐに駆け寄ってきた。
翔「カズ、外は凄い雨だ!!家の中に入れ!!」
和「嫌だ!!私も智を一緒に探す!!」
翔は私の真剣な顔に諦めたのか
一緒に探す事を許してくれた。
翔兄に支えてもらいながら、何とか川の上を飛んで向こう岸に渡った。
雨は、どんどん強くなる。
智のバカ…どこにいるんだよ…。
すぐに迷子になるくせに…
いつもの広場も…
この前どんぐりを拾った場所も…
智は、いなかった…。