The night dream of fairy【気象系BL
第7章 和也の以心伝心
私は智の羽根が小さい理由なんか、考えた事もなかった。
翔「…お前達の羽根は産まれた時に
絡みあっていたんだ。
しかも、和也の羽根が智の羽根に覆いかぶさる様になっていて。
簡単には剥がせなかった。
そのままにしていたら、2人共羽根がダメになってしまう…。
だから、お前の羽根を生かすために…」
和「えっ…私の羽根の為に…」
翔兄は頷き…
翔「そうだ。
和也の羽根は傷つけず、
智のを一度切断して
絡みを取り、
再び智の羽根を縫い合わせたんだ!!」
和「……切断した⁇…だから…」
翔「うん…あの時は仕方がなかったんだ。
智の羽根はその後遺症で、なかなか大きくならないんだよ!」
翔兄は私の両手を握り
翔「決して和也が悪い訳じゃない…
だけど、お前には智を支えてあげて欲しいんだ!!
お前達2人の為にも…
それを決断した、両親の為にも…
今まで、黙っててごめん…」
和「翔兄…………。」
翔「和也…俺、智を探しに行ってくる!!」
翔兄は外に向かって飛び出して行った。
私は翔の背中を茫然と見ていた。
和「…そんなの知らなかった…。」