The night dream of fairy【気象系BL
第7章 和也の以心伝心
翔はタオルで体を拭いて、
羽根を乾かすと
智がいない事に気づいてしまった。
翔「あれ?智は?」
和「……。」
私は俯いたまま何も答えられなかった。
翔「和也⁇どうした⁇」
翔兄は何も答えない私に痺れを切らして
智を呼ぶ。
翔「まだ部屋で寝てるのか⁇……智⁇」
翔は智を呼びながら
部屋のドアノブに手をかけた
和「……智は……森に行った…」
私の言葉にすべての時が止まったように
翔兄の動きがピタッと止まる。
和「…朝早く行ったから…
もう帰ってくるよ…」
翔はタオルを投げ捨て走り出した!
和「そんな慌てなくても… 」
翔「バカ!!」
翔は俺を睨みつけ
雨避けの準備をしはじめる。
翔「さっきも言ってけど!!
川が増水すれば
橋が通れなくなる!!!!
あの子は1人じゃ飛べないんだぞ!!!!」
和「…そんな事言ったて…………。
智が……………。」
私は翔兄の言葉に両手を膝の上で握り締め…
和「智が…
勝手に1人で行くって言ったんだもん!!!!
私は悪くないもん!!!!」
目からは次々と涙が、絶え間なく出ていた。
翔「…………」
翔兄はハンカチで涙を拭いてくれた。
翔「和也……なんで1人で行かせたんだ?」
頭を撫でてくれて 私の顔を覗き込んだ…。
翔「なぁ…和也…………。
なんで、智の羽根が異常に小さいか知ってるか?」
和「…えっ⁇」