The night dream of fairy【気象系BL
第4章 〜真実…そして〜
2人は背筋に凍るものを感じ
動けなくなる。
智は潤の言葉に…
あの日 自分の羽根が青色に染まり
みんなが寝静まった後
1人で海に行った日に聞こえてきた。
優しい声を思い出していた…
(智…
真実から目を背けるな…
自分に与えられた運命を
しっかり認めるんだ…。)
あれは…誰だったのだろう⁇
智は取り乱す事もなく
どこに冷静に考えていた。
潤はそんな3人を
1人1人確認するかのように見つめ
語りはじめた。
潤「あの静かな夜
人間界に突然…
赤ん坊の声が鳴り響いた…」
翔「赤ん坊の声?」
潤「青の妖精の泣き声は…
すべての時を止める…。」
智「!!!!」
さっきまで 静かにしていた智は 、見る見るうちに青ざめていき逃げだそうとするが…
潤にしっかり抱きしめられ
逃げられず
腕の中で もがいていた。
潤の羽根が紫色に輝き出し
光は、だんだん強く輝き
大きな光となって
智を飲み込んでいった。
智「…あっ…」
潤は優しく智の耳元で囁く。
潤「真実から目を逸らすな…。」
智の動きが止まり
思う…
「あの日の声は
潤君だったのかなぁ…」
あの優しい声を思い出し
頷き瞳を閉じた。
和也「青の妖精って…
智…の事?」
和也は 何が起こっているのか⁇
理解出来ず…
ただ呆然と見ていたが
光は眩い光となり智を包みこんでいる。
目からは涙が流れ…
その涙はとめどなく溢れていった。
和也「!!!!智!!!!
てめぇ〜〜智から離れろ!!!!」
何かの自縛から解かれたかのように
急に潤に飛びかるが、
潤「失せろ!!!」
潤は和也を思いっきり蹴り上げる。
和也「ぐはっ!」
地面に叩きつけられそのまま倒れ込む
翔「和也!!!!
潤やめろ!!!!
2人はお前の弟だそ!!!!!」
翔は吹き飛ばされた
和也の所まで来ると
翔「和也………カズしっかりしろ!!」
抱き起す。
和也の唇の端が切れ血が出ていた。
和也「…翔兄…だ、大丈夫ですよ。」
潤「…ふん!弟だからだよ!」
潤は拳を握り締め…
悲しそうに…
(弟だから…俺がやらないと…)