The night dream of fairy【気象系BL
第13章 妖精の夜の夢 ~すべての未来~
私たちは妖精界に帰ってきてから
毎日、私達にできる事を片っ端から試してみた。
翔兄は毎朝、智におはようの
キスをすると歌を一曲唄う事が
日課になっていた。
でも、瞼はぴくりとも動かず
目を覚ます事はなかった。
やっぱり…あれは奇跡だったのか?
雅紀と光一は
やっぱり責任を感じていて、
二人で一緒に様子を見に
来てくれたりする。
雅紀なんか、いつもボロボロ泣きながら
「さとちゃん!!
早く目を開けて・・
じゃないと・・
また、過ちを犯しそうだよ!!
俺!!幸せになれないよ!!
・・・ねぇ光一・・」
光一も頷きながら、
雅紀の肩を抱き
優しく口づけをしていた。
はいはい……
・・・雅紀・・
なんだかんだ言って
幸せなんだなぁ~って思った。
潤は、妖精界に一緒に帰って
来ることを最後まで拒んだけど・・
私達は潤に懇願した。
みんなの夢だった・・
『また、妖精界で兄弟一緒に
暮らしたい・・・』
と言う願いを叶えたい事
智もそれを望んでいる事を
強く訴えると
照れながら戻って来ることを
了承してくれた。
今じゃ昔みたいに、
ご飯を作ってくれて…
それが、すごく美味しいの!!
智…
毎日美味しい物沢山食べて…
少し太ったかも…
「カズ…やだ!
おデブ…」
智…ならそう言うのかなぁ…