The night dream of fairy【気象系BL
第12章 無償の愛
彼の言葉にびっくりしたんだ…。
妖精の泣き声?
そして、俺はあの夜の事を思い出した。
あの日…
そうだ!!!
確かに、二人の躰は
金縛りにあったかのように
ピタッと動けなくなったんだ!!
そして、その後だ…
岩が落ちてきたのは…。
もしもだよ
もしも、あの時…
俺達の躰が止まらなかったら…
妖精の泣き声を聞かなかったら…
いいや、そもそも妖精が泣かなかったら…
こんな事件なんか起きなかった…
慧だって…
他の動物だって死なずに済んだ…。
俺はそう思ったら
居てもたってもいられなくなった。
だから、いろいろ調べてみた。
そうしたら、解ったんだ!
智が、あの日の泣き声の正体だって…
その後、智の事をもっと知りたくて
光一に相談したら
彼は「妖精大量殺人事件の事だな」って
知っていた。
あの日の事は 不思議に思っていたらしく
調べていたらしい。
光一に詳しい話を聞いて
彼なりに動いてくれている事を知った。
だから、智の事を恨んじゃいけないって
最初は思ったんだよ。
あれは、運が悪かった
不可抗力からの事故だって…
自分に何度も、何度も言い聞かせた。
だから、慧や光一の事も全て忘れて
新しい人生を生きて行こうと思ったんだ。