• テキストサイズ

The night dream of fairy【気象系BL

第12章 無償の愛



「おい!!

聞こえているんだろ!!

出で来いよ!!!」


和也は暗闇に向かって睨みつけ



「…なぁ~雅紀!!」


和也の言葉が扉の奥に響き渡る。


シーっと沈黙が流れていたが・・・

暗闇から

「…カズちゃん…」

消え入りそうな声がして
雅紀はおもむろに姿を現した。


「カズちゃん・・・・・

気が付いていたんだね…」

「ああ・・」


「…侑李を助けてくれてありがとう・・・」


和也に頭を下げた



そして、雅紀に遅れて、

涼介が侑李に寄り添いながら現れた。


「ニャーニャー」

涼介と侑李は和也の姿をみて鳴いた。


和也は二人のそばに駆け寄ると、

涼介の頭を撫でてやる。

「ニャーニャー」

「ゴロゴロゴロ…」


涼介は、和也に顔を近づけ
スリスリしながら喉を鳴らしていた。


「涼介!偉いなぁ…

どんな事があっても守るって
誓ったから…


侑李の事を、どうしても助けたくて…


私を呼んでくれたんですね!」


「ニャーニャー」

涼介は侑李をペロペロ舐めていた。


「侑李、お前も偉いよなぁ〜

雅紀を助ける為に

勇気を、出して光の中へ飛び込んだ!


そして、雅紀を引っ張りだし

さらに、自分の体を盾にして

爆風から守ったんだから…

なかなか、出来る事じゃないよ!!!」


侑李も、和也に撫でてもらい

「ゴロゴロ」喉を鳴らし甘えてきた。


「二人共ありがとう・・

でも、もういいよ。

涼介、侑李はまだ絶対安静だよ。

早く静かな所へ
連れて行ってあげて・・」


和也の言葉に


「ニャーニャー」と答えると

二人は部屋から出で行った。


雅紀は今にも泣きそうな張り詰めた顔で
その様子を見ていた。

「カズちゃん…」






/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp