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The night dream of fairy【気象系BL

第12章 無償の愛



「俺は、三人の笑顔を思い出すだけで

 生きる希望が湧いてくる」と教えてやった。


大切な記憶を 
きれいさっぱり消し去る事は

簡単かもしれないけど


でも、思い出をしっかり抱いて

 生きていて欲しいって伝えたんだ。


だから、記憶を消さなかった。


それに、早く気が付いて欲しかった。

隣にいる奴の存在に


そいつと一緒に

悲しみを乗り越えて、幸せになって欲しかった。

新たな幸せを掴んで欲しいと素直に思ったんだ。



(現在)


「それ以降、奴とは会えずにいた。

俺も、智の事があって

すっかり忘れていた…。」


「智?の事?」


「ああ、俺は光一から 

あの日の『妖精大量殺人事件』の引きがねになったのが、

智の泣き声だと聞かされた。


そして、その事実を知ってしまった妖精達が、

智に復讐を目論んでいる事を知った。


闇に生きている妖精たちは、

光の世界で楽しく暮らしている智を


良しとせず、嫉んでいることを聞いた。」

和也は悲しそうな表情をした。

「そんなぁ・・・」



「だから、俺は光一に相談をしたんだ!

どうしたら、智を守ることができるか?って・・・」


「・・・それで、黒の妖精である、

光一は智の記憶をけして

闇に引き込む事を提案したんだね。」

潤はびっくりして翔をみた。


「なんでわかったの?」

「まぁ・・そんなもんかなぁって・・

すべては、あいつの指示だったんだ・・・」

潤は頷いた。

「ああ、智の記憶のカケラを

すべてとりだせって・・


智だと解らないように、姿を変えさせて

光一の目の届く、闇の世界にいれば

安全だって・・・

そう言われたんだ。

だから、俺は・・・」


「その指示に従ったんだね・・」

翔の問い掛けに潤は頭を下げた。


「・・・・ごめん

でも…

本当に智に対して恨みを持っている奴は

近くにいたんだ・・・



俺は、光一と一緒に出掛けた先で

久しぶりにあいつと再開した。」

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