The night dream of fairy【気象系BL
第12章 無償の愛
潤は何も答えられなかった。
翔は、潤の顔を覗き込むと優しく話しかけた。
「潤…もういいだろう?
すべてを話してくれないか⁇」
和也は翔の言葉に深く頷いた。
「私達は、潤が智を守るために
闇の組織に引き込んだだけとは
思えないんです・・・」
潤は顔を上げると
「カズ…。
それって…」
和也も深く頷くと
「はい・・
それとは、もっと別な・・・・
何か ?大きな思いが・・・・
野望があるような・・
そんな風に思えてならないんです。」
潤は二人の顔を見つめると…
「そっかぁ~
さすがだな カズは…
そこまで気が付いていたんだ…」
ゆっくりとした口調で話し始めた。
「解った…。
俺の知っている事を全部話すよ…。」
潤は過去を思い出しながら
語り始めた・・・・
「俺が初めてあいつと出会ったとき・・
光を失い 、死んだような瞳で
まっすぐ俺だけを見つめていた・・・・・・」