The night dream of fairy【気象系BL
第11章 再開と別れ
光一「ほぉ~それは面白い・・・
お前みたいに、なんの苦労も知らないで
光の世界でぬくぬく育ってきた
奴なんかに俺は倒せない!!!」
翔「フフフ‥
それはどうかなぁ?
お前と俺は同じだろう?」
光一は眉毛を ビクッとさせた。
光一「ほぉ~
ふっふっふっ・・
それはどういう意味だ?
俺が思っているのと、
同じならいいのだか・・・」
翔は口角を上げニヤッと笑うと
翔「同じだと思うけど・・・」
光一「なるほど・・・守りたい者か・・」
翔「そうだ!!
俺にだって守りたい者達がいる!!
その為なら、どんな事でも出来る、
たとえ光の力を失い…
闇の力となって落ちても…
俺は一向に構わない!」
光一「ほぉ~俺と一緒に闇に落ちるか?」
翔「ああ、それも仕方がないかもなぁ~
ただ、光と闇は紙一重の存在なんだ
俺は自分の力を信じて
その力を幾重にも変えてみせる!」
光一「ふっふっふっ・・
お奇麗な心を持った奴の戯言だなぁ・・
世の中そんなに甘くないんだよ!
お前に闇に落ちた者の気持ちなんか
到底わかるまい・・」
翔「確かに解らないけど、
でも、未来は必ず変えられる!
その為なら俺は、お前と同じように…」
智「ダ・メ・だよ・・翔・君・・」
不意に弱々しい声が聞こえてきた。
智「・それだけは・・ダメだ…」
智はゆっくり目を開き
そして、震える手を翔に向かって伸ばした。
智「お願いだよ…翔君は光の中で輝いていてよ・・・」
目からは果てしない涙が溢れ出す。
和也はその震える手を優しく包みこんだ。
和「‥智・・大丈夫です。
誰も闇には落ちません!
今は翔兄に全て任せましょう・・・・
そして、すべて終わったら・・
みんなで妖精界に帰りましよ・・」
体を強く抱きしめ唇にキスをした。
智「カズ・・・」
和也は首から下げていた袋からピアスを取り出し
智の耳につけて、そのピアスにキスをした。
和也「…智…おかえり」
智「カズ…ごめんなさぃ…
グスッ…僕はまた、大切な人を二人とも死なせてしまった…
僕は…クズっ…
とんでもない罪を犯していたんだ…うっ…
もう、生きてはいられない!!!
カズ…グスッ…
カズ…
僕はどうしたら…うっうっ…僕は…」
智は涙を流した。