The night dream of fairy【気象系BL
第11章 再開と別れ
智は羽根を元に戻すと、
雅紀と侑李と一緒にベンチに再び座った。
智「えっと・・・雅紀・さ・ん?」
雅紀はクスクス笑って
雅紀「雅紀さんって・・・おかしいんだ!
まーくんでいいよ
昔のさとちゃんは まーくんって呼んでくれたよ。」
智は悲しい顔をした。
智「昔の俺?
ごめん・・・昔の事あまり覚えてなくて
・・・一人で生まれてきて、
潤と一緒にこの暗い闇の世界で …
ずっと生きてきたから
君みたいな 光の妖精は知らないだよ。」
雅紀は智の頭を優しくなででくれた。
雅紀「大丈夫だよ。
もうすぐ全てが終わる。
この苦しみから 開放できる日が もうじきくるよ」
智「え?」
雅紀はニカッと笑って遠い目をしていた。
智はそれ以上聞くことが出来なかった。
雅紀「何処で、なんでこんな何処にいるの⁇」
雅紀の問いかけに 智は困ってしまい 俯いてしまう。
雅紀「えっ?さとちゃんどうしたの?
お腹痛いの?
それともギャグに…
朝早いからお腹がすいたの?
俺、飴ちゃん持ってるよ!」
あたふたしながらポケットから飴を出してきた。
雅紀「あっ~さとちゃんごめん・・・・ベトベトだぁ~」
ポケットがら飴をだそうとすると、
ドロドロに溶けてしまっていて
手までベトベトになってしまった。
その上わちゃわちゃして、いろいろ触っちゃたから
自分の服も 智の服もみんな ベトベトになってしまった。
雅紀「ごめん…」
犬みたいに羽根をだらっと下げて
反省中
ひたすら謝り続けていた。
智「ふふふ・・・まーくんは面白いね!
もういいよ。帰ったら手を洗おうね」
雅紀「さ・さとちゃん?」
雅紀の目に写った姿は、昔の可愛く笑う姿だった。
智「え?俺がどうした?」
雅紀「うんう・・何でもないよ。 」
その姿はすぐに元に戻っていた。
雅紀「・・・・気のせいかなぁ・・・」
智は雅紀の姿を見てどこか懐かしいような気がしていた。
智「雅紀っていい奴だなぁ~
本当に逢うの、初めてじゃないのかもなぁ~」
2人は見つめ合いいつまでも笑っていた。
雅紀「で…なんでここにいるの⁇
誰か待ってるの⁇」
智は急に暗い顔になった。