The night dream of fairy【気象系BL
第11章 再開と別れ
まだ夜明けたばかりだというのに
智は海が見える繁華街のベンチに座っていた。
この間見た あの赤の妖精が気になって、このベンチまで来てしまったのだ。
智「はぁ~こんな時間に妖精が来る訳がないよなぁ~
でも、光一に見つかったら 今度こそ何されるかわかんないもんなぁ~
あいつ怒ると、滅茶苦茶怖いからなあ~ 」
ベンチに座りながら
足をブラブラして空を見上げていた。
まだ空にはうっすら月が見えていた。
智「やっぱり・・・こねぇよなぁ~」
智はベンチでうとうとし始めると
にゃー…
猫の鳴き声がした。
智「うん? 猫?」
智が目を覚ますと横に真っ白猫が香箱座りをしていた。
にゃー
智「可愛いなぁ…お前なんて名前だ⁇」
頭を撫でてやると…
猫「侑李だよ!!」
智「えっ?????????
えーーーー!猫が喋った!!」
驚いて転げ落ちそうになった。
侑李は咄嗟に尻尾で 智をベンチから落ちない様に支えてくれた。
智「侑李!ありがとう…。お前いい奴だなぁ…」
智は侑李の首筋をなでなでしてやると
侑李はゴロゴロ言って
侑李「にゃー」
智「あれ⁇今度はお話ししてくれねえんだなぁ~」
侑李からクスクスっと笑い声が聞こえた。
智「?」
智は今度は侑李の顔を覗き込む
すると、ひょこりと雅紀が現れた。
雅紀「さとちゃん!!!!
姿は変わっても、中身は昔のままだね!」
雅紀の姿に表情を強ばらせて警戒をした。
智「お前誰だ!!」
智は立ち上がり 羽を光らせようとしていた。
雅紀「ちょっと待って!!!俺怪しい奴じゃないから・・・
久しぶりの登場でいきなり眠るのは嫌だよ!!!
も~さとちゃん俺の事も忘れちゃったの⁇
酷いなぁ~記憶を消すならあの2人だけにしてよ…」
智「記憶を…消す⁇」
雅紀「えっ⁇あっなんでもないよ!
俺は雅紀だよ!!」
雅紀はニカッて笑った。
雅紀「忘れちゃったかも知れないけど、友達だったんだよ!!」
智「友達?お前と?」
雅紀は一生懸命 何回も頷いた。
雅紀「そうだよ!一緒に夜景を見に行ったりしたことだってあるんだから・・・・」