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The night dream of fairy【気象系BL

第9章 潤の贖罪



俺にとって初めての人間界は、見る物すべてが大きくて…

楽しいことだらけだった…。

多分、人間界の空気があっていたんだと思う。


だから、兄さんやカズや智の事なんか正直忘れて

仲間達と一緒に楽しく 遊んで暮らしていた。


光一はピアスを付けることは あまり好まなかったが、

親父が 俺の為に残してくれたピアスを 常に付けていた。



住む所は、全て光一が用意してくれた。

食事も生活に必要なものも全部用意してくれていた。


でも、そんな夢のような暮らしは長くは続かなかった。



人間界に来て一年が経ったある日、光一に突然呼ばれた。


俺は 光一の部屋まで行った。

コン コン コン

潤「光一いる?」

扉を開くと そこには、今まで見たことのない妖精がいた。
 
光一「潤、悪いな急に呼び出して・・・

すまないが、先客が居るから 少しそのソファーに座って待っていてくれるか?」


俺はその妖精をジッと見つめ

潤「解ったよ・・・。」

そいつは俺と目が合うと俯いてしまった。

気が弱そうな奴だなぁ~って思った。

それがそいつの第一印象だった。

光一「あんまり睨むなよ。

お前の目マジで怖いから・・・
怯えてるだろ」

潤「フンッ・・・」

俺は指定されたソファーにドカっと座った。


光一とそいつは、俺をチラチラ見ながら
二人でコソコソ話をしていた。

何を話しているかなんか、気にもならなかったから
目を瞑っていたら いつの間にか寝てしまっていた。

光一「潤!起きろ!」

光一に起こされて あたりを見回したが、そいつの姿はすでに なかった。

潤「あいつは?」

光一「あ??ああ、帰ったよ

それよりすまなかったなぁ・・

こっちから 呼び出しておいて待たせたなぁ」

潤「いいよ別に、ところで話って何?」

光一は俺の横に座った。

光一「その事なんだか・・・

お前はここに来てどのくらい経つ?」

潤「え?ちょうど一年だけど・・・」

突然の問いかけに何の話がしたいのか解らず
光一の瞳をジッと見つめた。

瞳は漆黒に輝いていた。

俺はその瞳から目を逸らす事が出来なかった。

光一「潤・・

そろそろ、ここで暮らす為のルールを知らないといけないよなぁ~」

光一は口角を上げてニャっと笑った。



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