第1章 内緒と内密
リヴァイ兵長の誕生日に向け、着々と準備は進められていた。
「おい…お前ら最近俺に隠してることはないか?」
「えっ!!…そんなことないです!…きっと兵長の気のせいですよ。」
「…そうか…。」
リヴァイ兵長は余り納得してない様子だったが、それ以上追及してくることはなかった。
(…危なかったぁ…。サプライズのためとはいえ兵長に黙ってるのは心苦しいな…。それに、兵長は勘も鋭いし…でも多分パレてないはず。)
内心ヒヤヒヤしながらも、なんとか誕生日当日を向かえることが出来た。
私は、興奮を抑えながらリヴァイ兵長を迎えに行く。
ーコンコン
「リヴァイ兵長、ミユです。今お時間宜しいでしょうか?」
「…あぁ、入れ。」
「失礼します!」
中に入ると膨大な書類を見つめるリヴァイ兵長の姿があった。
「…お仕事中申し訳ございません。…夕飯の準備が出来ました。一段落したら休憩にしませんか?」
「…あぁ、そうだな…。」
少しするとリヴァイ兵長の手が止まった。
「…書類整理は面倒くせぇ…。」
「お疲れ様です。…それにしても凄い量の書類ですね…。」
「壁外調査の報告書や王都への提出書類…諸々だ。」
私達は他愛のない話をしながら食堂に向かった。
(皆さん、もう集まってますよ。)
(…珍しいな。)
(だって今日は特別な日ですから!!)
(…特別な日…?)