• テキストサイズ

【進撃の巨人】ティアドロップ

第7章 ジュエル


「よし、仕事終わり」


ぐーッと伸びをする。


部屋を見回し、可愛い後輩の姿を目に止める。


「寝ちゃってる」


私の可愛い後輩はソファーに背中を預け、スヤスヤと寝息を立てている。


「可愛い...おやすみ」


自分の膝に掛けていたブランケットをエレンの身体に掛けると、髪を撫でた。


サラサラとした髪の手触りと、子犬のような反応がお気に入り。


エレンは今期入団した、巨人化出来る期待の新兵。


会って間もない私のことを好きだと言ってくれた。


誰かに好きなんて言われたのは彼以来だったから、少しドキッとした。


真っ直ぐ目を見つめられ、その曇のない瞳から目が離せなかった。


「ん...」


軽く体勢を変え、ブランケットがズレる。


そのズレを直そうと手を伸ばせば、身体を抱き込まれた。


「エレン...?」


起きてる...?


呼び掛けてみても反応はない。


寝ぼけてるのかな...。


ガッチリと腕を回され、逃げ出すことが出来ない。


ドクドクと心臓が早くなる。


違う、これは急なことに驚いているだけ。


だってエレンはただの後輩で...。


そりゃ他の人と比べると気に入ってはいるけど、でも...。


と、思考がまとまらない。


柄にもなく顔に熱が集まる。


どうしよう...。


こんなとこ、誰にも...リヴァイには絶対に見せられない。
/ 220ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp