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【進撃の巨人】ティアドロップ

第16章 おまけ


あれから3年。


「キョウカー」


「誰か走って来ますね、誰でしょうか」


「さぁ」


「オレのこと、覚えてるか?」


走り寄って来た少年が、俺達の目の前で止まった。


「ルネ...!」


「おう、久しぶりだな」


目の前で笑うルネは俺よりも少し背が高くなっていた。


「オレ、今日訓練兵団を卒業したんだ。

首席だぜ。

だから約束通り...」


「あなたを私の班に引き入れるわ」


「やりぃ!」


以前よりも表情が豊かになったルネ。


「エレンも、久しぶりだな」


「そうだな」


「俺ももうオトナだし、キョウカのこと...」


「やらねぇよ」


ルネの言葉を遮るようにして発言する。


「今も前もキョウカさんは俺のだ」


グッと肩を抱き込んで言った。


「エレン...!」


照れたように胸板を押し返すキョウカさん。


いつまで経っても初々しくて可愛い。


「ちぇ、まだ別れてなかったのか」


残念そうに笑った。


「相変わらず男をたらし込むな、キョウ」


音もなく背後に現れた兵長に皆、肩が跳ねる。


「たらし込んでないってば」


「冗談だ。

これから会議をやるぞ、団長室に来い」


「はーい。

じゃあまたね、ルネ。

調査兵団で待ってる」


「おう、絶対行く」


「キョウカさん、ルネに浮気しちゃダメですからね」


「しません」


「なら良いですけど...」


いつまで経っても変わらない関係、それが今は心地良い。



















「実は俺も、お前に惚れてた男の1人だったりしてな」


ポツリと誰にも聞こえない声で呟いた。
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