第1章 好きです。
「そう。
多分普段エレンくん達が飲んでる紅茶に、甘みと酸味を加えた紅茶。
甘過ぎず、酸っぱ過ぎず、程良い爽やかさだと思うよ」
紅茶を前にニコニコと説明する。
可愛い...。
かぁぁ...と顔が赤くなる。
「紅茶、好きなんですか...?えっと...」
なんて呼んだら良いか分からず、上目遣いに尋ねる。
「あぁ、そっか。
自己紹介まだだったね。
私は...」
ドンドン!
またもノックで遮られる。
とことんついてない...。
「なんだ、騒がしい」
「エルヴィン団長より言付かっていることがあります!
入っても宜しいでしょうか」
「...あぁ、入れ」
「失礼します!」
今度は、リヴァイ兵長自ら扉を開けることはない。
「本日22時、会議を開くそうなので出席願います!」
「あぁ、分かった。
下がれ」
「はっ...。
あ、キョウカ分隊長!
こんなところに居られましたか!」
兵長に対して話していた兵士が、シズクさんに声を掛けた。
「キョウカ分隊長も本日22時、出席願います!」
「分かったわ、ありがとう」
「では、失礼します!」
兵士が去って行く。
それより気になるのは...。
「ぶ、分隊長ォ...!?」
そんなの聞いてない。
第一歓迎会にも来て居なかったじゃないか!
驚きを隠せない。
「うん、自己紹介遅くなってごめんね。
第5分隊、分隊長のキョウカです。
よろしくね?」
「えぇ...!」