第6章 質疑応答
「...なんてね、びっくりした?
ちょっとからかったの」
クスリと笑う。
その後自身を抜き、ティッシュで丁寧に拭うと布団を掛けてくれた。
「私シャワー浴びてから寝るから、エレン先寝てて良いよ」
「あ、はい」
ズボンを履くと、布団に潜った。
キョウカさんはそのまま浴室に入って行った。
「はぁぁ...」
俺、キョウカさんとセックスしちまったんだよな...?
あのキョウカさんと。
全然気持ち良くしてやれなかったけど...。
兵長とシてる時はちゃんと喘いでたよな。
やっぱり俺下手過ぎか?
満足出来なくてまた兵長のとこに行っちまうのか?
不安に駆られ、悪いと思いながらも浴室に向かった。
外から声を掛けようと口を開きかけた時、中から声が聞こえて来た。
「ん...あ...ぁ...」
「っ...」
慌てて口を塞ぎ、耳をすませた。
「あ...はぁ.....」
キョウカさんの喘ぎ声...。
風呂ん中でシてるのか?1人で?
「あっ、ん、ぅ...」
どんな風に、どんな顔で...気になる。
「あぁ.....っ、エレ...ン.....」
「!!」
今...俺の名を呼んだのか?
前の恋人の名前でも、兵長の名前でもなく、俺を。
その声にまた、徐々に自身に熱が集まっていく。
「あっ、あっ、ん」
もっとキョウカさんの声が聞きたくて、前のめりになってしまう。
その時、ガタリと扉を押してしまった。