第6章 質疑応答
不慣れなことで、時間は掛かったけどなんとか完成出来た。
「いただきます」
「どう...?」
「旨いです!」
「自分で作ったものは格別でしょ?」
ガツガツとカレーをかき込む。
「お代わり良いですか?」
「もちろん。
たくさん食べて?」
「はい!」
「ご馳走様でした!」
「ふふ、お粗末さまです」
食べ終わったものをキョウカさんが洗っている間、ソファーに座っている。
「お待たせ。
それで?
何を聞きたいの?」
「なんでも...良いんですよね?」
「ええ、なんでも。
遠慮なく」
ふぅ...と息を吐き出し、気持ちを整える。
「キョウカさんは...なんで調査兵団に入ったんですか?」
色々聞きたいことはあるけど、最初から踏み込み過ぎねぇように尋ねる。
「うーん...なんで、かぁ。
成し遂げたい夢があったからかな」
「夢...ですか」
「そう。
外の世界を見てみたかったの。
今となっては、目的はそれだけじゃないんだけどね」
と、切なそうに微笑んだ。
その表情の裏に何を思ってるんだ?
「逆にエレンはどうして調査兵団に?」
「俺は.....巨人を1匹残らず駆逐する為です...」
「そう...」
「俺の出身はシガンシナ区で」
「じゃあ、あの時の...」
キョウカさんの言うあの時とは、初めて壁を破られたその時のことを指している。