第3章 特例
「あれ?
随分珍しい組み合わせだね、君達」
「ハンジさん!?
ハンジさんも食堂で食べるんですか?」
「いや?
私は食堂にご飯を取りに来ただけだよ。
食べるのは私の部屋」
「そうなんですか」
なんとなく、ホッと息を吐く。
これ以上食堂内の空気が重くならなくて良かった。
「ところでエレン!
明日暇?暇かい?暇だよね?」
「え、あの...」
「おい、煩ェ。
メシが不味くなる」
「あ〜、ごめんよリヴァイ。
それにしてもリヴァイが食堂で食べるなんて珍しいこともあるんだね!」
やっぱり珍しいんだ...。
「キョウが無理矢理連れて来たんだ、俺の意思じゃねェ」
相手がキョウカさんじゃなかったら、誘われても来ねぇのかな。
「あぁ、そっか!
ところでキョウカ!
今度の実験付き合ってくれないかい!?
それと今夜ぜひとも巨人の話を...」
「おい、キョウから離れろ。
クソメガネ」
「男の嫉妬は見苦しいぞ、リヴァイ!」
「違ェ」
嫉妬?
やっぱり兵長、キョウカさんのこと...。
「おい、俺は部屋に戻る。
エレンも来い」
「俺まだ食ってるんですけど...」
「リヴァイ、あとで部屋まで送るから先に行ってて良いよ」
「...あぁ」
そう言って兵長は食堂をあとにする。
「ごめんね、重い空気にしちゃって。
エレンも早く1人で行動出来るようになると良いね」
「はい」
「私少し席外すから、食べ終わってもここで待っててくれる?」
「はい!」
「ありがとう」