第3章 特例
「いたた.....。
良いじゃない、ご飯くらい。
たまには賑やかなのも悪くないかもよ?」
耳を引っ張られたのにキョウカさんは怒る素振りを見せねぇ。
優し過ぎるだろ...!
「チッ.....今回だけだからな」
「ありがと、リヴァイ」
俺を挟む形で、隣にアルミンとミカサ。
向かいにはキョウカさんとリヴァイ兵長。
皆の咀嚼音だけが響く食堂。
シン...と静まり返っていて気持ち悪ぃ。
「そっか、アルミンくんは本が好きなんだね。
どんな本を読むの?」
キョウカさんは食堂内の空気を知ってか、天然か、話をして会話を繋げようとする。
「えっと.....言っても怒りませんか...?」
「大丈夫よ、怒らないから」
「...外界について描かれた本が好きです」
「へぇ、そっか。
それならここの図書館おすすめだよ?
外の本なんて沢山揃ってる」
と、声を潜めながら言う。
アルミンばっかキョウカさんと話してて狡ぃ。