第3章 特例
「そうね、少し席を外して貰っても良い?エレン」
「.....はい」
いくら仕方のないことでも、キョウカさんに言われると気分が落ちる。
「そんなに落ち込まないの。
別にエレンを除け者にしようとかそういうことじゃないから。
先に食堂に行ってて?
話が終わったら私も行くし、もし良かったら一緒に食べない?」
一緒に!?
「もちろんです!」
「ふふ、じゃあ食堂でね」
優しく髪を撫でられる。
キョウカさんの言葉1つで気分が浮いたり、落ちたりする。
兵長の執務室を出ると、真っ直ぐ食堂に向かった。
「あ、エレン!」
「エレン大丈夫?
怪我は?健康状態は?
変わりない?」
「大袈裟過ぎだよ、ミカサ。
アルミンも、なんだか久しぶりだな」
「兵舎じゃあんまりエレンを見かけないからね。
まぁ、この兵舎が広いのもあるんだけど」
「どこか狭い場所に監禁されてたとか、ない?」
「ねーから。
それよりアルミン、図書館には行ってみたか?」
「え?まだだけど...」
「なら今度行ってみろよ。
あそこには巨人の本から外界の本まであるらしいぞ!
巨人の本がどこまで書かれてんのかは知らねぇけど...」
「本当?
今度時間があったら行ってみるよ」
「エレン...」
「なんだよ、ミカサ」
ミカサがなぜか怖ぇ顔をしてる。
なんかあったのか?