第14章 特例任務
「分かった。
じゃあ先に入って来るね」
キョウカさんが着替えを持って風呂場へ向かった。
必然的に、部屋には俺とルネの2人。
気まずい沈黙が流れる。
何か言うべきか?
「なぁ」
ルネが先に口を開いた。
「な、なんだ?」
「あんた、キョウカのこと好きなのか?」
「好きだよ」
「だと思ったぜ。
オレがキョウカと話してる時の目がなんつーかやばかったぜ」
「あ...ごめん」
「別にいーけどさ。
オレ、生まれ育った環境的に人の顔見りゃなんとなくそいつの考えてることが分かるんだ」
「凄いな、お前」
「別に、得なんてねーよ。
顔見りゃ分かるってことは、知りたくねーことも分かるんだ。
だから気味悪がられてた。
でもキョウカは気味悪がらなかった。
多分オレが表情から全部読めることを気づいてる。
でも態度は何も変わらなかった。
......ちょっとだけ嬉しかった」
ルネは泣きそうな顔をしてた。
その表情を見て、敵対心が薄れた。
「あ、でもオレキョウカのこと好きだからな。
負けねーよ」
...気がしただけだった。
「渡さねぇ」
「空いたよ...って2人共何睨み合ってるの。
仲良くね」
「仲良いよな?エレン」
呼び捨てかよ...。
「あ、あぁ」
「そう、なら良かった。
ルネ、次お風呂良いよ」
「おー」