第14章 特例任務
「分かった、良いよ」
「え、良いんですか!」
「うん、だって1人で泊まらせるよりは安全でしょ?」
あんたには警戒心ってものがねぇのか...?
「やりぃ!」
「では、彼はキョウカの部屋に泊まるということで良いのだな」
「ええ」
「ライバル登場か?」
クックッと喉で笑う兵長。
「ライバルなんかじゃありません!
あんな子供に...」
子供相手に本気になってどうする。
「俺やキョウからしたらエレンも十分ガキだ」
兵長の言葉が俺をより不安にさせる。
「エレン、今日はどうする?
自分の部屋に戻っても良いよ」
「いえ、大丈夫です」
2人きりにさせたくねぇ。
「分かった」
ルネとキョウカさんの3人で部屋に戻った。
「へー、ここがキョウカの部屋か。
案外フツーなんだな」
「私室で過ごすのなんてお風呂と寝る時ぐらいだからね。
あんまり物は置かないの」
「ふーん、なんか女らしくねーな」
ちょ、キョウカさんになんてこと...!
「壁外調査は戦いよ。
戦いの中に女なんて不要」
「せっかく顔はかわいーのに、勿体ねーの」
「歳上をからかわないの」
ルネはやっぱりキョウカさんのこと好きなのか?
「お風呂沸かしたけど、先に入る?」
「あ、キョウカさんからで...」
「キョウカから入っていーぜ」
俺もまだ呼び捨てにしたことねぇのに...。