第14章 特例任務
「お待たせ、それじゃ行こっか」
部屋から顔を出したキョウカさん。
「っ...」
「どうしたの?」
顔を赤くして俯いたルネの顔を覗き込む。
「べ、別に...なんでもねーよ」
「なんでもないって顔してないよ?」
「アンタ...雰囲気変わり過ぎんだろ...」
キョウカさんに惚れたのか...?
「そういえば名乗ってなかったね。
私は調査兵団のキョウカ。
こっちはリヴァイとエレン」
順に紹介していく。
「とりあえず兵舎に戻ろっか。
ルネも行くよ」
「あ、おう」
団長とも合流し、馬車に乗る。
「ほぅ、彼が...」
ルネの顔を覗き込む団長。
「な、なんだよ」
「思っていた通り若いな」
「彼を調査兵団で保護するわ。
その後の判断は団長に任せる」
「分かった」
兵舎に着いた頃には夕方になっていた。
「んーっ、着いた」
馬車から降り、大きく伸びをするキョウカさん。
「キョウカ、とりあえず彼はどうする?
処遇を決めるのは明日にするとして、今日は」
「そうだな...。
どこかの空き部屋に泊まって貰おう」
「しかし監視が必要ではないのか?」
「それもそうね...」
「オレ、キョウカの部屋が良い」
「は?」
「私の?」
「それなら監視も出来るし、良いだろ?」
「うーん...」
良い訳ねぇだろ...。
男と女が同じ部屋だぞ。