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【進撃の巨人】ティアドロップ

第13章 任務前夜


「昨日シたのに、またシたいんですか?

案外性欲強いんですね」


「ええ、まぁ。

それともエレンは清楚なこの方が好みかな?」


「俺が好きなのはキョウカさんです」


「ふふ、ありがとう」


部屋の前に着くと鍵を開け、入った。


部屋に入った瞬間にほんのりと香る花の香りが、幸せな気分にさせてくれる。


この香り...キョウカさんの香りだ。


「ほら、キョウカさん。

着替えましょう?」


「シャワーは?」


「酔った状態で風呂入って、溺れても知りませんよ。

それに...」


兵長と仲良さげなところを見て、少しだけ、ほんの少しだけ寂しさを感じた。


幸せな反面、ここ最近ずっと感じていた劣等感や疎外感。


それが濃くなった。


「エレン、シよ?」


「...俺は、あんたとセックスする為の恋人ですか」


「え?」


あ、やべ。


「すいません、なんでもないです。

俺シャワー浴びて来ますね」


「待って」


「どうしました?」


キョウカさんの冷静な声に呼び止められ、思わずとぼける。


「エレンはそんな風に思ってたの?私のこと」


その顔が悲しそうに歪む。


あぁ、大きな瞳から涙が溢れそうだ。


「私の気持ち...やっぱり届いてない?

それとも足りない?」


ポロリの瞳から雫が落ちた。


何度も何度も、頬を濡らす。


その雫と共に過去の男の記憶なんか流れ落ちちまえば良いのに。
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