第13章 任務前夜
その後もキョウカさん達は飲み続けた。
キョウカさんがふにゃふにゃしていくのに対し、兵長は全く変わらねぇ。
「エレン」
「は......い?」
キョウカさんに呼ばれたと思ったら、目の前に顔があった。
「悪戯しちゃった」
クスリと笑う。
「だから兵長の前ですってば!」
唇に残るアルコールの香りに頭がクラリとする。
「食べちゃいたい」
「〜...キョウカさんっ。
兵長、すみませんがここで失礼します。
キョウカさん連れて帰りますね?」
「あぁ」
「エレン、おんぶ」
可愛らしく手を伸ばすキョウカさん。
本当...反則過ぎますって。
「乗ってください」
床に膝をつき、背中を差し出す。
「ありがと」
ふわりと首に手を回し、背中にその身を預ける。
「じゃあ兵長、失礼します。
今日はありがとうございました」
「あぁ。
せいぜい気をつけろよ」
「?はい」
帰り道、ってことかな。
兵長の言葉に首を傾げながら帰路につく。
「エレンの背中はあったかいね」
「そうですか?」
「落ち着く」
スリスリと頬を背中に宛てる。
やべぇ...そんな可愛いことされたら勃ちそうだ。
「今日なんでそんなに露出高いんです?」
「酔うと身体がポカポカするから。
それにエレンを誘惑しようかなって」
クスクスと笑う。