第2章 兵長同伴初ディナー
「キョウ、どこに飲みに行くのか決めてんのか?」
「うん、決めてあるよ。
どこか行きたい場所あった?」
「いや、ねェ」
着替えを終えた兵長がキョウカさんに問いかける。
「じゃあ行こ?」
「あぁ」
2人並んで歩き出す。
言うなら今しかない。
「あの...」
「どうしたの?エレン」
「俺、まだ酒飲めないんですけど...」
「そうなの?
若そうだとは思ってたけど、いくつ?」
「15です」
「まだガキじゃねェか」
「そっか。
じゃああんまりお酒を売りにしてるお店には入れないね。
お店変えるから、歩きながら考えよ?」
「すみません...」
分かってはいたけど、キョウカさん成人してるんだ...。
「謝らないの。
聞かなかった私も私だし。
さ、歩こ?
それとももう夜も遅いから部屋に帰る?」
「嫌です、帰りたくありません」
せっかくキョウカさんと出掛けるチャンスが来たのに。
兵長同伴だけど...。
「ふふ、素直だね。
エレンお腹空いてる?
ご飯食べた?」
「いえ、まだです」
「リヴァイは?」
「ぼちぼちだ」
「じゃあご飯食べに行こっか。
お酒もあるところで」
キョウカさんが案内してくれる。
大人だな...。
「ここ。
着いたよ」
キョウカさんが脚を止めた。
そして躊躇わず中へ入って行く。