• テキストサイズ

【進撃の巨人】ティアドロップ

第8章 権力者


湯気の漂うそれに息を吹きかけると、ゆっくりとした動作で口に運んだキョウ。


黙ってさえいれば顔は良いのに。


「今度はエレンとヤるようになったか?」


「ぐっ...いきなり何...?」


むせ返し、ケホケホと咳を繰り返す。


「図星か。

あいつのモノがそんなに良かったか?」


例えばクソでかいとか、長ェとか。


チッ...野郎のブツのことなんか考えても面白くねェ。


「エレンが...頼れって言うから。

リヴァイじゃなく、俺を頼って欲しいって...」


エレンの奴、嫉妬心丸出しだな。


クソ分かりやすい。


「まぁ別に俺はどちらでも良いが。

そんなにあいつがお気に入りか?」


少々興味がある。


「ええ」


「珍しいな。

いつも初対面の相手には近寄らず、近寄らせずだったてめェが。

一体どんな心境の変化だ?」


それはエレンの影響なのか?


「良いでしょ、そんなこと」


カップを置くと、再びペンを持った。


「あいつに似てるからか?」


かつてお前が愛していた男と。


体格や言動はそうでもねェが、何より顔や雰囲気が似てる。


「...そんなこと言って、覚えてないでしょ?彼の顔なんて」


「まぁな。

顔はよく覚えてねェが、あの野心的な目は覚えてる。

エレンにそっくりだ」


「確かに、それもあるかもね」


「だろうな。

出なけりゃ警戒心の強いてめェが心許すなんてことはねェもんな。

それをエレンは知ってるのか?」


「知らないよ、言ってないから」
/ 220ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp