第8章 権力者
「どこまで聞いたんだ?あの奇行種眼鏡に」
口が悪ぃ。
「キョウカさんが昔前線に出てたこと。
キョウカさんがわりと古株でリヴァイ兵長が隊長達の中で1番新しいってこと。
あとはキョウカさんが兵長の教育係だったこと。
ぐらいですかね」
指折り数えていく。
ハンジさんに聞いたことって言っても、そう数は多くねぇ。
「チッ...ペラペラ喋りやがって。
個人情報もクソもねェな」
「まぁまぁ、良いじゃないの。
それより訓練っていつから?」
「メシ食ってしばらくしたらだ」
「雑ね」
と苦笑する。
「とりあえずメシ行くぞ」
「奢ってくれるの?」
「誰が奢るか」
「冗談よ、エレンも行く?」
「あ、行きます」
兵長が前を歩き、その後ろを俺とキョウカさんが着いて行く。
目的の店らしき場所に到着すると、兵長はスタスタと店の中に入って行った。
店に入ると、あっという間に進んで行く。
個室に案内され、メニューに目を通す。
「まだか?」
そして、急かされる。
「ま、待ってくださいよ」
兵長もキョウカさんも料理を決めんのがめちゃくちゃ早ぇ。
急かされながら料理を決め、注文した。
ここはどうやら兵士御用達の店のようで、入った時にカウンター席やテーブルには兵服を着た人達が多く居た。
料理が運ばれて来て、それぞれ舌づつみする。