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【進撃の巨人】ティアドロップ

第8章 権力者


「私が調査兵団に入団したのは12の時」


ポツリポツリと話し始めた。


「え、12!?」


確か訓練兵団に入団出来るのが12歳からだった気がする。


そっから3年訓練を経て、それぞれの兵団に入団する仕組みになってる。


それが12の時に調査兵団に入るって...。


「私、訓練兵団に入ってないの」


「じゃあ、リヴァイ兵長みたいなことですか?

兵長も確かエルヴィン団長に元に下る形で調査兵団に入団したとか...」


「そう。

私の元々の職業は執事。

王家に仕えてたの」


「それで引き抜かれたんですか?」


「うん。

最初は凄い失敗してばっかりだったな」


昔を思い出してか、苦い顔をした。


「え、そうなんですか?

なんかそれはイメージにないです...」


いつもキビキビしてて仕事が早いキョウカさんが。


「ど、どんなミスをしたんですか?」


凄ぇ気になる。


少し身を乗り出した。


「あんまり人に言える話じゃないんだけどね。

先輩にお茶を持ってって、出来上がったばかりの書類の上に零しちゃったり」


あ、はは...それは辛ぇな。


「壁外調査ではミスしなかったんだけどね、書類仕事となるとミスが多くて...。

書類を届けに行こうとして、楽をしようと大量に持って行ったらつまずいちゃって廊下にばらまいたり...。

中々苦労してた」


クスクスと笑う。


「キョウカさんでも、そんなミスするんですね」


「私だって人間よ?

ミスぐらいするよ。

普段はいかにそれを隠すか、だけどね」


と、舌を出して笑った。
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