第1章 好きです。
「お2人は仲良いんですね」
「え?」
「あ...」
言おうと思ってた訳じゃねェのに、口に出てた...!
「うーん、気心知れてるからじゃないのかな?
ほら、居るでしょ?
昔から一緒に居る人とか。
昔って訳じゃないけど、少なくとも他の人よりは長い間居るから」
バカか俺は。
キョウカさんに気を遣わせちまって。
「ねぇ、リヴァイ。
エレンくんは外に出ちゃダメなの?」
「俺が見張ってれば問題ねェ。
それ以外はまだダメだ」
「そっか...。
ごめんね、窮屈になってない?平気?」
また俺の方に戻って来てくれて、顔を覗き込む。
「いえ、今はキョウカさんが居てくださるから余裕です」
「そっか。
少しでも暇潰し相手になれてるなら良かった。
ねぇ、リヴァイ」
「却下」
「まだ何も言ってないじゃない...」
「言わなくても分かる」
「エレンくんを連れて図書館に行きたいの」
それはもしかしなくても2人きりで、ということなのだろうか。
いや、そうだろ。
「ダメだ」
「リヴァイのケチ。
じゃあこうしましょ?
私は図書館に欲しい資料があった。
でもそれはとても高いところにあって私なんかじゃ届かなくて、尚且つ資料は重くて持てない。
そこでたまたま手が空いていたエレンくんにお願いする。
どうかな?」
「...はぁ.....勝手にしろ」
「!」
兵長が許可してくれた...!