第2章 赤色さん
「…お疲れ様でしたー!」
店長「あ、ちゃん!
雨降って来たよ!傘ある?」
「私自転車なので!
しかも近いので大丈夫です!
ありがとうございます!」
スタッフルームを出るときに、
店長が声をかけてくれた。
雨降るってお天気お姉さんが
言ってたのに、
遅刻しそうで自転車に
乗ってきてしまった。
でもすぐ着くし、
まだ本降りではない。
でも、1月の雨は冷たい。
自転車に鍵をさして回す。
櫻井「ちゃん!
お疲れ様!」
…え。
なんで、なんでなんで!?
随分前に帰ったよね!?
23時頃に帰ったよね!?
今何時…夜中の1時過ぎだ。
「櫻井さん!どうして?」
私はすぐに駆け寄る。
櫻井「いや、聞きたいことが
あって…。待ってた。笑」
「とりあえず、えーっと、
要件は!?」
芸能人なのに、
風邪ひいちゃうよ…。
櫻井「はははっ!
…あ、連絡先教えて?」
「誰の?」
櫻井「ちゃんの。」
「私の?」
櫻井「私の。笑」
そんな風に言われたら、
期待してしまいます。
櫻井さん、ずるいです。